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先日は、塾生による研究発表が2週にわけて行われました!

2023年10月08日
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9/15、9/22 2週に渡り、塾生による「成功企業の競争戦略を検証する」というテーマでのグループ研究発表でした。以前行われた楠木建氏の講義を受け、戦略ストーリーが実際のビジネスの現場でどのようにして作られているのかを体系的に学び、その成果を発表しました。
6グループの発表が行われましたが、中でも私が注目した企業2社をご紹介します。

Aグループ:業務用ヘア化粧品メーカーである「株式会社ミルボン」を取り上げました。一貫して美容室・美容師に絞った事業展開をされているミルボンは、「カスタマーとの接点を作らない」という戦略ストーリーを掲げて徹底的にBtoBだけに事業を絞っています。なぜなら、美容室への卸売りに絞ることで、本来担うはずの広告や販促を美容室が肩代わりしてくれるからと分析されました。
Aグループはクリティカルコアを次の3点であると分析されました。①美容室への営業をせず経営支援に徹し、自社の信頼を獲得する。②カスタマーの意見を直接拾い上げず、美容室との商品開発をすることで、美容師というプロフェッショナルの視点からカスタマーの真の需要を拾い上げる。③BtoC販売を行わないことで、美容室との利益相反を防ぎ、美容室とミルボンの双方の利益を上げる収益モデルを確立できる。

Eグループ:「北欧暮らしの道具店」を運営する「株式会社クラシコム」を取り上げました。Eグループは、クラシコムの戦略を「売ろうとしない」ことであると分析されました。オウンドメディアの充実でコアなファンを創出できれば、売上は後からついてくると言う考えのもと、自分たちの欲しい商品を開発し、自社に興味を持ってもらえる人の割合を高めることを最重要KPIとして設定しています。
Eグループはクリティカルコアを、「なぜこんなことに時間とお金を使っているのか」という打ち手だと分析されました。例えば①時間と資金を莫大に投入して作ったECサイト、②ドラマ・映画の製作による自社の世界観の徹底的な追求。この二つが他社には真似できないコアなファンづくりにつながり、長期的な利益に繋がると分析されました。

発表後は塾生から、「○○の仕組みもクリティカルコアなのでは?」など発表グループが想定しなかった視点からも意見が交わされて、対象とする成功企業がいかに競合他社と異なるのかを多角的に分析する場面が多く見られ、終始白熱した議論が行われました。
また、実際にサービスの利用経験のある塾生が、利用者の立場から疑問を投げかけ、議論する様子も見られました。インタラクティブな議論から、成功企業の独特なポジショニングを学ぶことのできる、有意義な研究発表となりました。

 

文責:議事録隊 切石右京

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