本日は伊藤亜聖氏による講義でした!
2018年11月09日
本日は東京大学社会科学研究所准教授の伊藤亜聖氏による講義でした。
「中国企業の革新が提起する問題群」をテーマに中国企業がイノベーションを主導している要因や、今後のポストスマホ市場という先行製品がほぼ存在しない領域において中国企業が躍進するということをお話しいただきました。また以上のような中国企業の躍進を受けて日本企業がどのような対応しているのかという事例を紹介していただきました。
イノベーションを主導している中国企業は、その成長を国家政策から援助されている側面は多少あるものの、「バズワード」を重要視しその分野で優秀な理系出身のエンジニア起業家が事業を起こしているケースが多いことが紹介されていました。そしてこのようなテクノロジー企業が日本を初めとして対外進出している事例が紹介され、日本のエンジニアも中国系の企業に引き抜かれているとのことでした。また中国国内ではテクノロジーが「社会実装」されており、モバイル決済は当然のことスマホを持っていればキャッシュはゼロでも生活が成り立つという実情と、対して日本はモバイル決済を初めとしてテクノロジーの社会への実装が薄いという比較をされていました。実際各国のデジタル化を様々な尺度で比較した場合、中国はデジタル化が進んでおり日本はデジタルが遅れているという分析結果でした。
本日の講義を通じて中国の問題点と共に中国企業の強みや、今後日本企業が中国企業とどのように付き合うべきか、そして中国から何を学び自身の企業活動 に役立てることができるかという示唆をいただけたと思います。
文責:村野隼也