本日は伊藤麻美氏の講義でした!
2018年10月19日
本日は日本電鍍工業株式会社代表取締役の伊藤麻美氏による講義でした。
日本電鍍工業は伊藤氏のお父様が創立された会社で、創業者が経営をされていた期間は順調に成長を遂げていました。しかし創業者が急逝後、後任社長によって同社の経営は傾きました。その当時伊藤氏はアメリカに留学中でしたが、実家が会社の名義になっており売却の対象になっているため戻ってきてほしいという連絡を受け帰国。お父様が大切に守ってきた会社、またその従業員達にも家族がいる、と様々な想いが巡り、最後は、自分が死ぬ時に後悔をしたくないという想いから、会社を継ぐ決心をしました。
しかし当時の伊藤氏は経営やめっき業界に対する知識はなく、また突然社長に就任したため社員からの信頼も全くありませんでした。その上、当時は製造業の中小企業の社長が女性ということはとても珍しく、他社との取引の際も社長だと認識してもらえないことがあり苦労も多かったとのことです。そのような環境で社員との関係を良好にするよう毎日地道に努力し、また新しいことに挑戦したくない社員が多かった中で社員に成功体験を積ませることで社員の根本的な意識を改善していったとのことです。
伊藤氏が経営をする上で一番重要視しているのはやはり「人」ということで、同時に企業の大切な役割の一つは社会に雇用を生み出すことだと仰っていました。伊藤氏のお話をお聞きして私が個人的に感じたことは、重要なのは経営者が会社を経営する上での哲学を持っていることだと感じました。哲学を持っているからこそ経営をする中で選択を迫られた際に、一貫性を持った選択をしていけるのだろうと感じました。
文責:村野隼也